取扱事件項目別
九州合同法律事務所では、以下のような事件を主に取り扱っています
Category主な取扱事件
原発問題
原発問題について
1 玄海原発差止訴訟玄海原発差止訴訟
玄海原発差止訴訟(原発なくそう!九州玄海訴訟)は、佐賀県玄海町にある九州電力玄海原子力発電所の原子炉全ての稼働の差止め、及びその廃炉を目指して、平成24年1月31日、佐賀地方裁判所において、九州電力及び国を被告として提訴された訴訟です。
平成25年3月22日現在で第5次提訴まで行われており、その原告数は5000名を超え、原発関連の訴訟としては史上最大の規模の訴訟となっています。訴訟の原告は、福岡や佐賀など北部九州地区だけではなく、北は北海道から南は沖縄まで全国全ての都道府県から集まっています。
原告団・弁護団では、本訴訟に関する取り組みだけではなく、放射性廃棄物問題や再生可能エネルギーについてのシンポジウムや勉強会を開催したり、九州電力の値上げ問題に対する運動、玄海原発において放射性物質が漏れ出したときの拡散の状況をシミュレーションする「風船プロジェクト」など、数々の活動を行っています。
玄海町から、九州から、日本から、そして世界から、原子力発電所をなくそうという本訴訟の取り組みはまだ始まったばかりです。どうか、皆様の力強いご支援をいただけますようお願いいたします。
「原発なくそう!九州玄海訴訟」ホームページはこちら。
2 元原発労働者労災認定訴訟
この訴訟は、元原発労働者の方が、放射線に起因すると考えられる心筋梗塞を発症したことについて労災を申請したところ、労災と認めない旨の決定がなされたことから、この決定を取り消すことを求める裁判です。
原発は、定期点検などで多くの労働者を必要としますが、その際には放射線管理区域での作業は避けられません。原発は、被ばく労働者の存在なくしては電気を生み出すことはできないのです。すなわち、原発から生み出された電気を使う私たちの生活は、原発労働者の犠牲に上に成り立っているのです。しかしながら、原発内部での労働実態については、これまでほとんど問題にされることもありませんでした。
日本での原発の稼働開始から現在まで、のべ54万人もの人たちが全国の原発で作業をしてきたといわれますが、放射線起因性が認められる疾病として原発労働者に労災が認められたケースはわずかに11件でしかありません(平成25年4月現在)。
このように、長く声をあげることのできない存在であった原発労働者の方の声をくみ取り、正当な補償を求めていくため、原告の方とともに頑張っています。